死にかけ親父の極旨とん汁
全国の中山大吉商店ファンの皆様!
はじめまして!
わたくし熊本のしがないブロガー
ズートリ野田でございます。
地元ではアゴナシおじさんとして愛されています。
この度、中山さんのブログに記事を書かせてもらえることになりまして
お邪魔しました!
神の汁。とん汁。
記事を書くことになったきっかけは
僕のこんな一言でした。
「中山さん!味噌をつかった料理で一番美味しいのは絶対とん汁です。
僕の親父の作るとん汁は半端なく美味いです。」
そう、うちの親父は凄まじく不器用な男だけど
とん汁はすこぶる美味いのである。
この話をして1年後。
まさかの
「オヤジのとん汁で記事を書いて欲しい」
という依頼が来たのである。
しかし、問題が、
うちの親父はこの一年色々会って
何度も死にかけているのだ。
果たして、
そんな父に神の見えざる手が力を貸してくれるのだろうか?
僕は天に祈るばかりであった。
味噌、とどく。
そんなオヤジのコンディションとは関係なく味噌は届いた。
熊本100年の味 大吉みそ。
人生67年の親父とのコラボである。
ちなみに親父と仕事をするのは何年ぶりだろう?
古くは親父が中古タイヤ屋を営んでいた頃
フリーターだった僕は手伝いに行ってお小遣いをもらっていた。
その時はとにかくタイヤを運んだり積んだり洗ったりする仕事だった。
15年の時を経てまさか僕が親父に仕事をお願いすることになろうとは
感慨深い。
味噌を見つめる親父。
そのまなざしからは、まだ何も読めない。
とん汁神、うごく。
死にかけ親父こと、とん汁神さまがついに動いた。
何かに取り憑かれたように
無駄のない動きで下準備を始める。
究極の脱力。その口は開いていた。
その時僕は、確かに聞こえた・・・素材たちの
「ぁりがとぅ・・・・」
という声が。
ふと背後の気配に気づき
はっ!と振り返ると
親父が無言でこちらを見ていた。
(考えるな・・感じるんだ・・・)
その佇まいはとん汁谷の仙人のようであった。
混ざり合う味噌と親父
にゅ
〜〜ぼろんっ!
すぅん・・・
スチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッ
チャチャチャッ!チャチャチャッ!チャチャチャッ!チャ!チャチャチャッ!チャチャチャッ!チャチャチャッ!チャ!
チャチャチャッ!チャチャチャッ!チャチャチャッ!チャ!
味噌と親父が混ざり合う。
それは言葉に出来ないマッシュアップ。
互いに互いの良さを出そうと最高到達点を目指し探り合う濃密な時間。
一歩間違えば命を落としかねない異常な緊張感がキッチンを包み込んでいた。
「これじゃ」
神は最後に神の粉(黒砂糖)と取り出した。
「これで・・・おわりじゃ・・」
ふぁっっっっさぁ〜〜〜〜
・
・
・
・
終末感すら漂う味噌と神の戦いは
神の粉により終焉した。
「味噌」は「とん」と絡まり
りっぱな「汁」へと昇華したのだ。
やっべ!超うまそ!
ついに完成!
味噌神ととん汁神の奇跡のコラボレーション。
「死にかけオヤジの極旨とん汁」
まろやかな甘味の大吉味噌と豚肉の旨みが溶け込んだスープが全ての素材に染み込んでいる。
全員が主役。全てを讃えたい。
そして、なにより67年の人生が溶け込んでいる。
焦燥、憐憫、絶望、そして希望。
とん汁は人生の縮図である。
決して楽な人生ではなかった神の背中からは
そんなメッセージが読み取れた。
めっちゃおいしかったよ!
とにかく貪るように食べまくる息子と娘。
大吉味噌の甘みは子供との相性も抜群である。
もちろん、僕は三杯おかわりをした。
いつもの味噌比べて
味の深みが全く違う。
クリームチーズのようなまろやかさがあるのだ。
美味しそうにとん汁を食べる孫の姿をみて
神は微笑んでいた。
きっと神にとってこれが最高の報酬なのだろう。
気づけば神の分のとん汁はなくなっていた。
あぁ神よ。また作ってくれ!
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