一週間煎り大豆をおつまみにしてみて気づいたこと
突然だが、みなさんはお酒飲む時どんなおつまみを食べているだろう?
枝豆?チーズ?から揚げ?干物?
お酒だけを飲むよりも、おつまみだけを食べるよりも、お酒とおつまみを同時に食べた方が美味しいし楽しい。
お酒とおつまみが作り出すハーモニーは私たちのお酒の時間をより豊かで楽しいものにしてくれる。長い歴史の中で完成したお酒とおつまみの関係にはスタンダードとも呼べる定番ラインがある。
しかし私たちは時にスタンダートよりも新しいものを求めたくなるいきもの。人類の食に対する探求心が消えることは決してない。
私たちはいつも心のどこかで、新しいおつまみを探しているのだ。
さて、今日はそんな私たちの食卓をより楽しいものにしてくれるかもしれない、新たなおつまみを紹介したい。
それは『大豆』だ。
中山大吉商店さんから「煎り大豆と組み合わせてお酒のおつまみになりそうなものを探してみてほしい」というお仕事の依頼を頂いたのは今年の2月。
「???え?大豆?おつまみ?」
煎り大豆って節分の時に盛大にばらまいて、余った分を年齢の数だけ食べるやつだよね?「組み合わせ以前にそもそも大豆ってお酒のおつまみになるの??そんなバカな。」 不安を感じつつ、とりあえずお送り頂いた「柿の種とまめ」と「いりことまめ」をビールと一緒に流し込む。
こ・・・これは!!
『柿の種とまめ』
柿の種と言えば、通常はピーナッツと合わせた柿ピーが定番。こちらの「柿の種とまめ」は柿ピーのピーナッツが大豆になっている。見た目はほとんど柿ピーだ。見慣れたビジュアルなので食べる際の抵抗はない。早速食べてみると。。
美味しい!!あっさりしていて食べやすい!
食べ慣れている柿ピーに比べて、そのあっさり感にまず驚いた。ピーナッツに比べて大豆がとても軽くて塩味が少ないし油っぽさもなく、大豆のよい香りが口の中にふんわりと広がる。柿の種ともビールとも相性は抜群だ。
まさか、大豆とビールがこんなにも合うなんて!
『いりことまめ』
いりこ大豆の方も試してみよう。
普通に出汁とか取れるやつなんじゃないか?と思うほどの大きないりこが入っている。まずいりこと大豆を同時に頬張れば、口の中は複雑で芳醇な香りで一杯。満足!!
香りだけでものすごい満足感だ!これは、ビールだけでなく日本酒や焼酎などにも合いそうだ!
「柿の種とまめ」と「いりことまめ」を食べて感じたことは、大豆の食感と香りが、他の食材(柿の種やいりこ)とのシナジー(相乗効果)形成し、口の中で楽しく奥行きのある味わいを生んでいるということ。ビールやお酒との相性も抜群だ。
端的に言うと。
これはある!!!
よくよく考えてみたらおつまみの定番、枝豆だって大豆じゃないか!?大豆がおつまみ足り得るかという不安は吹き飛んだ。
その後一週間。私は自身の晩酌のおつまみを煎り大豆中心に切り替え、煎り大豆と組み合わせてお酒のおつまみになりそうなものを探してみた。
『1.煎り大豆そのままいく』
まずは、そのままいってみよう。
ビールを一口飲み、煎り大豆をそのまま放り込む。
うん。節分の時に食べてるやつ。
残念ながは柿の種大豆の時のような感動はないかった。
大豆の優しい味と風味はそのままだとお酒のおつまみとしては弱く感じる。 やはり、大豆はおつまみとしては、何か他の食材と組み合わせることで力を発揮するタイプのようだ。
『2.チーズとまめ』
とりあえず家にあったチーズと合わせてみよう。
一口食べてみると。
うそでしょ?なにこの深みと満足感?
スーパーで買ったお安めのチーズに想像を超える奥行きと深みが生まれたではないか!うまい!うますぎるだろ!
チーズに煎り大豆の香ばしい香りが足されることでまるで高級スモークチーズのように。チーズのムニュムニュ感とサクサクとした大豆の食感のコントラストも楽しい!
『3.ポテサラとまめ』
次はポテサラだ。
パートナーを立てるのが上手な大豆。
我が家のおつまみの定番ポテサラとの相性はどうだ?クリーミー&ウェットなポテサラににドライな大豆の風味とサクッと食感とが加わることで予期しない相転移が起こるかもしれない!食べてみると、
なにも起こらなかった。
サクサク食感が加わったことによる楽しさは感じられたものの、味に関してはポテサラの味が強すぎて、大豆の味も風味もほとんど感じられない。そうなると大豆の食感もただの違和感に。
『4.ドライフルーツとまめ』
次に思いついたのがドライフルーツ。
ドライフルーツにはよくナッツが入っているので、ナッツの代わりに大豆を使えばいいんじゃないか?という発想だ。
ナッツに出来て、大豆に出来ないはずがない!
さあ、お味はどうだ。
ああ・・。ダメだ・・。物足りない。
くるみやアーモンドなどのナッツ類に比べると、大豆は少し味や風味が優しいためか、ドライフルーツと合わせると物足りなさが際立ってしまう結果となった。ドライフルーツの強い甘味と濃厚な香りに大豆が隠されてしまった。
『5.ハニーまめ』
こちらもドライフルーツ同様の「ナッツ⇒大豆変換」の発想。
ハニーナッツがあるならハニー大豆もいけるはず!
大豆の親戚、豆乳で作るソイラテにはちみつをかけても美味しいことなどからも相性は悪くないはずだ!多分。
早速、はちみつをかけてみる。と。。
見た目がほとんど納豆になってしまった!!これは想定外!!
この時点でもう嫌な予感しかしない。
でもまだ終わっていない!諦めないぞ!味だ!味で勝負なんだ!
食べてみると。。
ダメだ・・。やっぱり物足りない。
ドライフルーツ同様、はちみつと大豆では味と香りの濃さのバランスが取れないようだ。ナッツを合わせた時との違いが違和感として際立ってしまう結果に。
『6.大豆カレー』
カレーはおつまみなのか?という議論はさておきその日の夕飯がカレーだったので、もしや?と思って大豆をふりかけてみた。
豆の入ったカレーもよくあるし、風味と食感がプラスされて美味しくなるんじゃ・・?
いただきます!
味も香りもカレーに消されて、まったく大豆を感じない。
不味くはなかったし、さくさく食感のアクセントはそれなりに楽しかったのだが・・。
どうやら一緒に合わせる食材や料理は、風味、味の濃さの面で大豆と同等レベルが望ましいようだ。
『7.生ハムとまめ』
もともとチーズとの相性がいい生ハムと、先の挑戦でチーズに合うことが証明された煎り大豆。
これは単純な3段論法で成功の予感が。
食べてみると。
シーーーナジーーーーー!!
これは完全にあり!
生ハムに大豆の食感と風味が加わり美味しくて楽しい料理が爆誕した。
大豆があることで生ハムの塩味も軽減されて食べやすくもなった!
この日もビールを飲んで いたのだが、これはワインにも合いそうだ。
『8.麦チョコとまめ』
おつまみかどうかは別にして、大豆と見た目も似ている麦チョコでチャレンジだ。 お皿に盛ってみると。サイズ感はほぼ同じ。
食べてみると。
うん!おいしい!
ほとんど同じサイズの丸いもの。
しかし味、歯応え、香りが違うところが面白い!風味にも 複雑な奥行きが生まれた!
『9.ベビスターとまめ』
柿の種大豆の時のように、これもいけるんじゃなかろうか?
食べてみると。
当然のように!おいしい!
まるで定番おつまみのよう!!
こちらも、柿の種大豆同様のシナジー効果が見られたぞ!
どうやら塩味の強いスナックと大豆は相性はいいいようだ。自分が好きなスナックと大豆の 組み合わせを探してみていいかもしれない。
以上が今回のチャレンジの結果だ。
この一週間を経て、私が気づいたことを以下に整理したい。
『大豆と合う食材』
しょっぱい系のスナック、チョコレート、チーズ、生ハムとの相性は抜群。大豆の食感と香 りが加わることでおつまみとしての楽しさと奥行きが生まれた。一緒に飲むお酒は、チーズ ならワイン。柿の種ならビール。といった具合にパートナーとの相性で選べば間違いなさそ うだ。
『大豆と合わない食材』
一方で大豆よりも味の濃いもの香りの強いものとの組み合わせではイマイチの結果に。パー トナーを選ぶ時は味と香りのバランスに注意する必要があるみたいだ。 ただし、失敗してもとても食べれないと言うほど不味くなることはなかった。すべて完食さ せていただきました。
『ヘルシー』
これはあくまで個人の感想だが、1週間ほどつまみを大豆に代えて気づいたのは、そのヘル シーさ。
味の面では塩味も油分も少なくさっぱり軽い感じがした。実際ナッツなどに比べると大豆は 低脂質高たんぱくな食材のようだ。また、大豆を食べるとすぐにお腹がいっぱいになってし まい、普段もりもおつまみの量が減ったぞ。
良質な大豆プロテインを接種できて、食べすぎを防ぐ効果も期待できそう。これはヘル シー!
『ナッツアレルギーの人におすすめ』
先日、ナッツアレルギーを持つ友人宅にお土産として「柿の種とまめ」を持参したところ、 「気の利いたお土産」としてとても喜んでもらえたぞ!ナッツアレルギーの人にはナッツの 代替品としても活躍しそうだ。
『やってて楽しかった』
食べ物で遊ぶのはよくないと怒られてしまうかもしれないが、
今回のチャレンジ、やってい てすごく楽しかった!どんな食材との相性がいいのだろう?と探しているうちに楽しくなっ てくる。
家族みんな一緒になって「これはどうだろう?」「おいしいね!」「いや!これは ないでしょ!」などと、ゲーム感覚でわいわいと楽しいコミュニケーションが生まれたぞ! 上述の通り失敗しても食べられないほどまずくなることはなかったので、食べ物を無駄にす ることもなかった。
今回のチャレンジを経て、大豆が我が家のおつまみの新定番になったことは言うまでもな い。
ありがとう大豆。
しかし、大豆のポテンシャルはまだまだ未知数だ。今回の結果だけではその底知れないポテ ンシャルの全容は明らかに出来ていないだろう。
誰も知らない大豆のベストパートナー、ひいてはおつまみの新定番はきっとある! さあ、皆さんもこの冒険に加わってみようじゃないか!
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